ヒトの「ひふ」はどのような構造をしているのかをお話します。

「ひふ」はからだの内側から、「皮下脂肪」次に「真皮」と呼ばれるコラーゲン等がある弾力組織、さらに、ケラチノサイトと呼ばれる細胞が重なり合った「表皮」から出来ています。

そして「表皮」の一番上には「角質層」と呼ばれる10~20ミクロンの層があります。
皆さんが「肌がうるおってる」「肌がカサカサだ」と言っている部分は、この「角質層」の状態のことです。

「表皮」の構成を知ろう

表皮は一番深い部分から「基底層」「有棘層」「顆粒層」「角質層」からなっています。

表皮の一番深い部分の基底層で分裂した細胞は、徐々に形を変えながら表層に移動していきます。
そして角質層の手前までくると、細胞の中に2種類の顆粒が出来てきます。
一つはラメラ顆粒と呼ばれる粒子で、角質層の脂質の元になります。
もう一つはケラトヒアリン顆粒と呼ばれる粒子で、角質層の水分保持に役立つアミノ酸の原料になります。
角質層を構成している角質細胞になる時に、これらの顆粒が押し出され、角質細胞と角質細胞の隙間を埋めます。

こうして皆さんの触れている「お肌」の部分である角質層が出来るのです。

角質層はラップのように薄いですがその中には15~20層の角質細胞が重なって出来ていて、まるでレンガ塀のような形になります。
そして、体液が漏れるのを防ぎ、細菌の侵入を防いだりする「バリア機能」をもちます。
古くなった角質細胞は垢となって剥がれ落ち、次々に生まれる角質細胞によって新しい角質層がつくられます。

この表皮での一連の動きをターンオーバーといい、正常であれば28日周期で行われています。